CO2レーザー治療について
CO2(炭酸)ガスレーザーとは?
CO2レーザーとは、皮膚の水分に反応する特徴をもった波長を出すレーザーの一種です。
皮膚の表面から当レーザーを照射しますと、凹凸を削ったり陥凹させることができます。
この作用により主に“ほくろ・老人性疣贅・脂漏性角化症・脂腺増殖症・軟性線維腫”などの治療に用います。
CO2レーザー治療の
メリット・デメリット
メリット
メスで切る治療と違い、皮膚の一部を温存しますので創部の皮膚の再生が期待できます。
そのため創部の縫合をせずに済み、縫合傷を作らずに仕上げることができます。
また処置時の出血が殆どなく行えるのも特長です。
デメリット
皮膚を温存させてなるべく綺麗に創部を治すことに主眼を置く場合、あまり深くはレーザーを照射できません。
そのため当該病変が深くまであり、取り切れない場合に再発が有り得ます。
注意点
- 施術前に痛み対策として、通常注射による局所麻酔薬を少量使用します。
- 局所麻酔薬へのアレルギーのある方は必ず申し出てください。
【ほくろ・脂腺増殖症などの場合】
一旦陥凹させるイメージ
- 治療対象物が大きいときやケロイド体質の方にこの方法を選択した場合、もしくはキズに細菌感染が起きた場合、肥厚性瘢痕・ケロイドのリスクが高まりますのでご注意ください。
- 治療後の傷は概ね2~3週間程で乾いた後に、一般的には数ヵ月程で色調が落ち着いてきます。
- ただし肌質により赤み・色素沈着・肥厚性瘢痕(膨らんだ傷跡)が残ってしまう場合もあります。
【老人性疣贅、軟性線維腫などの場合】
凹凸を削り平坦にするイメージ
- 治療後の傷は概ね1~2週間程で乾いた後に、一般的には数ヵ月程で色調が落ち着いてきます。
- ただし肌質により赤み・色素沈着・肥厚性瘢痕(膨らんだ傷跡)が残ってしまう場合もあります。
- 初回の陥凹させる施術は、肌質が分からないため基本的に1か所のみとさせて頂いております。
治療希望の複数箇所がある場合、初回の経過が順調なことを確認してから行うのがお勧めです。 - 当治療は予約制です。初回受診時は説明・予約のみです。
CO2レーザー施術後の注意点
(術前に必ずお読みください)
施術後の注意①
施術後当日から通常の生活(石鹸での洗顔や入浴など)が可能です。
ただ創部を濡らした後は、必ず処方された軟膏をやや多めに塗ってください。
創部が上皮化する(乾く)まではその部位には化粧をしないでください。
施術後の注意②
レーザー照射直後の創面(糜爛状態)は、徐々に赤みを帯びたり黄色の浸出液が出ることがあります。
創部が上皮化する(乾く)までは、数日間渡したガーゼ付きテープを使用してください。
施術後の注意③
創部はおおむね1~3週間程で上皮化(乾いた状態)し、小さい傷ならおおむね平坦化してきます。
その時点では創部に色調の変化がありますが、大抵の方は2~6ヵ月程で徐々に改善します。
綺麗に仕上げる為、上皮化後に紫外線予防で一定期間の日焼け止めの使用が必要です。
施術後の注意④
肌質により赤み・色素沈着・肥厚性瘢痕(膨らんだ傷跡)が残ってしまう場合もあります。
※リスクが高そうな方の場合は、予防の意味で処置後の内服薬(リザベン®)を紹介します。
再発について(陥凹させる施術をする方はお読みください)
レーザー施術後1ヵ月~1年後に再発を起こすことがあります。
レーザー施術後の傷跡をなるべく目立たなく仕上げるためには、無理のない深さで処置で止める必要があるため(患部の深くにまで細胞がある場合は)当治療では一部残ってしまうことがあるからです。
その場合、元のサイズよりは小さくなることが期待できますが、再発がありえます。
- 再発の際は、凹みリスクを承知であれば、深めの再処置を検討することも可能です。
→その際は、「半額」での再処置とさせて頂きます。 - 何か気になることがあった場合、速やかに当院にお知らせください。
医療機関で行う安全なピアス
~あなたもピアスをはじめてみませんか?~
当院では皮膚科医がピアッシングを行います。トラブルがあったときも適切に対処します。
使用するファーストピアスは医療用ピアスです。
“医療用ステンレス”もしくは“チタン”を使用したものでかぶれにくく日本人の耳たぶに合わせたもので、通常のものより太くなっておりトラブルが少なく比較的安心なものを使用しています。
(※稀に金属アレルギーを起こす可能性がないわけではありません)
ピアスを行うのは耳たぶのみです。ボディピアスは取り扱っておりません。
ピアスのデザインは数種類の中から、好きなものを選ぶことができます。
- 当院では機器の都合上、耳たぶの厚み6mmまでを推奨とし、7mmを超える場合は施術をお受けしていません。
- ケロイド体質の方はピアスケロイドのリスクがあるため、施術をお受けできません。
(ケロイド体質の有無が不明の場合は、リスクがないわけではありません)
(ピアスケロイドは稀にケロイド体質でない方でもできることはあります) - 稀にピアスホールの部分から、表皮嚢腫という袋状構造物ができることがあります。
- 稀にピアスホールが安定しない体質の方もいます。
- 金属アレルギーの方は、その旨を必ず御申告ください。
- 未成年者の方は保護者の同意を得ていることを確認させて頂きます。
- ピアス穴の位置は、自己責任で判断して頂きます。
ピアス後のケアについて
- 傷が乾くまでは1日1回ピアス穴の周囲に消毒処置をしてください。
- ピアスが穴にくっついたままにならないように、時々ねじを回すようにヘッドを回してください。
その際、キャッチを無理やり耳たぶの方に押し込まないようにしてください。
キャッチが穴に入り込むことがあります。 - ピアスの穴は、直接汚い手で触らないようにしてください。
- 洋服を脱ぎ着する時に、ピアスの穴に力が加わらないように注意してください。
ブラシを使用する時、寝る時も穴を圧迫しないように気をつけてください。 - ファーストピアスは最低1ヵ月以上は外さないようにしてください。( ファーストピアスは長く太い医療用ステンレスを使用しており、トラブルが起きにくく作られています)
一般的に穴が安定するまでには半年以上かかります。
他のピアスをつける場合、なるべく長くて太いピアスが望ましいです。 - 金属アレルギーが心配ならば、当院で使用可能な金属を調べるパッチテストも行っています。
- ピアス穴の周囲が赤くなったりジュクジュクしたりした時は、そのまま放置せずに必ずすぐに受診してください。
- 何らかの理由で再度ピアス処置を希望される場合に備えてファーストピアスはできれば保管しておくことをお勧めします。
- 他にも何か気になることがあった場合、速やかに当院にお知らせください。
AGA(男性型脱毛症)について
AGAとは
AGAには、
- テストステロン
- 5α-リダクターゼ
- 男性ホルモン受容体
が主に関わっています。
毛根には5α-リダクターゼという酵素があります。血液中を流れる男性ホルモンのテストステロンが毛乳頭に入ってくると、5α-リダクターゼの働きによってDHT(ジヒドロテストステロン)という、より強力な変異体に形を変えます。DHTが毛根に作用すると、毛乳頭/毛母細胞の細胞分裂が抑制されることで、発毛周期(ヘアサイクル)が狂います。
通常、毛髪が成長する期間(成長期)は、男性で3~6年と言われていますが、AGAの場合は成長期が短くなり十分に髪が育ちません。髪が細く色素も薄いまま生え変わるため、薄毛になっていきます。
DHTの増加要因は、主に遺伝的な体質が大きく関わっているものと考えられております。
他の抜け毛の原因は?
ただ実際の臨床では、上記の体質的な要因だけで抜け毛が説明できるとは限りません。 他に以下の要因も髪の成長障害に大きく作用します。
- a.頭皮の血行異常による栄養伝達不足
- 【増悪因子】肩こり、緊張、不眠、ストレス、貧血etc
- b.毛穴に角栓様物質の詰まり
- 【増悪因子】頭皮の不潔、体質的な脂漏肌、ストレスetc
- c.他要因によるDHTの増加
- 【増悪因子】糖分摂取過多(飲酒過多含む)、ストレスetc
- d.蛋白質やミネラル(亜鉛等)の欠乏
- 【増悪因子】摂取障害(体調、偏食)、飲酒過多、ストレスetc
- e.シャンプーやリンスによるかぶれ
- 【増悪因子】種々の化学成分(合成洗剤)etc
- ストレス・・・交感神経優位→a増強、皮脂分泌亢進→b増強、男性ホルモン増強→c増強、亜鉛消費増→d増強
AGAの治療
AGA治療の基本は、上記DHTの産生を阻害するフィナステリドやデュタステリド(成分名)の内服です。
必ずしも増毛した実感がでるとは限りませんが、大抵の方はAGAの進行は抑えられるようです。
ただフィナステリドの内服だけでは効果の実感が鈍い方は、上記a.b.cに対しても同時にケアをしておかないと十分な効果がでないこともあります。
ちなみに頭皮の血行を促進させる成分【薬剤名】は、以下の2つが代表的です。
- カルプロニウム塩化物
- 【薬剤名】カロヤンシリーズ(市販)、フロジン/アロビックス(病院)
- ミノキシジル
- 【薬剤名】リアップ(市販)、ロゲイン(市販)
(これらの成分と内服薬の併用で、AGAの改善により効果的であるとの報告があります)
他に、より積極的な発毛治療として、毛根への成長促進因子の注入といった治療もあるようです。
- AGA治療は成人男性のみが対象となります。
- 内服薬を購入する際は、必ず当日に受付でご一緒に日数量の確認をお願いします。